結い付け
ゆいつけ
名詞
標準
文例 · 用例
「諸害物の駆除者モセスは、柱と棒の上に投鎗を加えて、十字架に像どり、その上に地を這う蛇を結い付けて、邪悪に全勝せり、モセスかくて威光を揚げたれば、吾輩は吾輩の神たるキリストに向いて唄うべし」という事だ。
— 蛇に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
定家卿の『建仁元年後鳥羽院熊野御幸記』に鹿瀬山を過ぎて暫く山中に休息小食す、この所にて上下木枝を伐り、分に随って槌を作り、榊の枝に結い付け、内ノハタノ王子に持参(ツチ分罰童子云々)し各これを結い付く。
— 鶏に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
橘好則が、平維茂の頭を慥かに取って、此奴万一生きもや返ると鞍の鳥付きに結い付けぬ内は安心出来ぬといったに同じ(『今昔物語』二五)。
— 犬に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
ホントに……」「…………」「……アンタ済まないけどこの犬に石を結い付けて、裏の古井戸に放り込んでくれない。
— 夢野久作 『冗談に殺す』 青空文庫
或は男女の拝んでる処が描いてある、何か封書が順に貼付けてある、又は髻が切て結い付けてある。
— 福翁自伝 『福翁自伝』 青空文庫
乃公は猫の頚にインキ瓶を結い付けたばかりで、三日間の禁足になって了った。
— 佐々木邦 『いたずら小僧日記』 青空文庫
さわは納戸口から土間へおり、結い付け草履をはいて、弟の雨合羽を頭からかぶった。
— 山本周五郎 『榎物語』 青空文庫
家を出るときに頭からかぶった弟の雨合羽は、風にひき剥がされてもうなかったし、はいていた筈の草履も、結い付けた紐が切れたのか、片方ははだしになっていた。
— 山本周五郎 『榎物語』 青空文庫