狎々
狎々
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標準
文例 · 用例
その癖お勢が帰塾した当坐両三日は、百年の相識に別れた如く何となく心|淋しかッたが……それも日数を経る随に忘れてしまッたのに、今また思い懸けなく一ッ家に起臥して、折節は狎々しく物など言いかけられて見れば、嬉しくもないが一|月が復た来たようで、何にとなく賑かな心地がした。
— 二葉亭四迷 『浮雲』 青空文庫
「畜生、今度往ったら、一捫着してやらなくちゃ承知しない」お島はそれを考えると、不人情な養母達の機嫌を取り取りして来た、自分の愚しさが腹立しかったが、それよりも鶴さんの目にみえて狎々しくなった様子に、厭気のさして来ていることが可悔かった。
— 徳田秋声 『あらくれ』 青空文庫
印判屋の婆さんとも、狎々しい口を利くような間になっていた。
— 徳田秋声 『あらくれ』 青空文庫
「私がこの旦那方に、どのくらいお世話になったか知れないんです」 お島はそう言って小野田にも話したが、そこにお島の身のうえについて、何か色っぽい挿話がありそうに、感の鈍い小野田にも想像されるほど、彼等はお島と狎々しい口の利き方をしていた。
— 徳田秋声 『あらくれ』 青空文庫
」 長い間の友達にでも云ふやうな、男を男とも思つてゐないやうな夫人の声は、媚羞と狎々しさに充ちてゐた。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
」 長い間の友達にでも云うような、男を男とも思っていないような夫人の声は、媚羞と狎々しさに充ちていた。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
そして同宿の者のいない時なぞ、私の目にもおかしく思われるほど狎々しい。
— 小栗風葉 『世間師』 青空文庫
――そもそもですな、あの肺病という奴は、あんたも先刻御承知のとおり」――彼は次第に狎々しい口の利きようをしだした、「まことに面白い病氣でしてなあ。
— ドストエーフスキイ 『永遠の夫』 青空文庫