洒
洒
名詞
標準
文例 · 用例
家庭料理などと、洒落れて居られる家は少いのじゃ。
— 伊藤左千夫 『家庭小言』 青空文庫
あっさり、すっきり、瀟洒たる心持でなくてはならぬ。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
そうして「いき」のうちの「諦め」したがって「無関心」は、世智辛い、つれない浮世の洗練を経てすっきりと垢抜した心、現実に対する独断的な執着を離れた瀟洒として未練のない恬淡無碍の心である。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
「粋と云はれて浮いた同士」が「つひ岡惚の浮気から」いつしか恬淡洒脱の心を失って行った場合には「またいとしさが弥増して、深く鳴子の野暮らしい」ことを託たねばならない。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
「当世顔は少し丸く」と西鶴が言った元禄の理想の豊麗な丸顔に対して、文化文政が細面の瀟洒を善しとしたことは、それを証している。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
直角的屈折を六回までもして「両己相背」いている亜字には、瀟洒なところは微塵もない。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
「家は腰高の塗骨障子を境にして居間と台所との二間のみなれど竹の濡縁の外には聊かなる小庭ありと覚しく、手水鉢のほとりより竹の板目には蔦をからませ、高く釣りたる棚の上には植木鉢を置きたるに、猶表側の見付を見れば入口の庇、戸袋、板目なぞも狭き処を皆それぞれに意匠して網代、船板、洒竹などを用ゐ云々」。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
「直な柱も杉皮附、つくろはねどもおのづから、土地に合ひたる洒落造り」とは『春色辰巳園』巻頭の叙述である。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫