ジフィリス
ジフィリス
名詞
標準
syphilis
文例 · 用例
私は、春日の血液が、様々な硝子器具を通って、木島の体へ送られて行くのをじっと見乍ら、フト、(春日はジフィリスだったが……) と思った、と同時に、愕然とした。
— 蘭郁二郎 『腐った蜉蝣』 青空文庫
後年卓一は父の発狂の真相を突きとめたいと思つたが、遺伝関係の手係りもなく、異国時代のジフィリスもその確証があがらなかつた。
— 坂口安吾 『母を殺した少年』 青空文庫
またジフィリスというものの意義を誇大視して、変質や精神病を描いた同じ婦人を戒めて、それらの病因をなすものはジフィリスだけではなくて、幾多の事実――ヴォトカ、煙草、知識階級の暴食、唾棄すべき教育、筋肉労働の不足、都会生活の条件などの集合である、と指摘している。
— 神西清 『チェーホフの短篇に就いて』 青空文庫
そこで、或る病患に加えられる一つのタッチは、例えばジフィリスのような直接的な誘因に触れるのみならず、その他様々の複雑な文化的要因にも触れ、したがっては時代の特質に触れるのでなければならない。
— 神西清 『チェーホフの短篇に就いて』 青空文庫