欧堂
おうどう
名詞
標準
文例 · 用例
栗鼠 亜欧堂田善の銅版画の森が、時代のついた薄明りの中に、太い枝と枝とを交はしてゐる。
— 芥川龍之介 『動物園』 青空文庫
御承知の如く亜欧堂田善は司馬江漢と共に日本洋画の親とも称すべき人物に御座候。
— 弁信の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
その宣伝ビラもまた、小屋がけの規模の大なると同じく、ズバ抜けて大きなものへ、亜欧堂風の西洋彩色絵で、縦横無尽に異様の人間と動物とを描き、中央へ大きく、「切支丹大奇術一座」 この宣伝ビラは、宣伝ビラそのものがたしかに人気を集めるの価値がありました。
— 白骨の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
ここではまた、例の亜欧堂風の大看板を、泥絵具で塗り立てている幾人かの看板師。
— 白骨の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
その翌日、例の牡丹の大木だの、亜欧堂のあとだの、芭蕉翁の旧蹟だのといったようなものを、親切に紹介されて、それから投弓のために白い袋戸へ、山桜と雉を描いて、さて出立という時、主人が若干の草鞋銭と「奥の細道」の版本を一冊くれました。
— 白雲の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
そして日本の銅版術は江漢以來、亞歐堂田善などがでて、すくすくと成長したが、昌造らの「流し込み活字」は、彼の苦心にもかかはらず、なほ二十年餘を經なければならなかつた。
— 徳永直 『光をかかぐる人々』 青空文庫
江戸のチヨン髷西洋畫家、亞歐堂田善はこゝの生れである。
— 吉川英治 『折々の記』 青空文庫