張三
ちょうさん
名詞
標準
文例 · 用例
仙人張三猶所在に存し、漠北は論無く、西陲南裔、亦尽くは明の化に順わず、野火焼けども尽きず、春風吹いて亦生ぜんとするの勢あり。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
試に世上を觀るに、張三李四の輩、たま/\福に遇ふことは無きにあらざるも、其一遭遇するや、新に監獄を出でし者の醉飽に急なるが如く、餓狗の肉に遇へるが如く、猛火の毛を燎くが如く、直に其の福を取り盡し使ひ盡さずんば已まないのである。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
之を譬うるに張三も人なり、李四も亦人なり。
— 二葉亭四迷 『小説総論』 青空文庫
人の意尽く張三に見われたりといわんか夫の李四を如何。
— 二葉亭四迷 『小説総論』 青空文庫
若李四に見われたりといわんか夫の張三を如何。
— 二葉亭四迷 『小説総論』 青空文庫
して見れば張三も李四も人は人に相違なけれど、是れ人の一種にして真の人にあらず。
— 二葉亭四迷 『小説総論』 青空文庫
鹿川先生と同じく、此校創立以來既に三十年近く勤續して居る正直者、歩振の可笑しなところから附けられた『家鴨』といふ綽名をも矢張三十年近く呼ばれて居る阿部老小使である。
— 石川啄木 『葬列』 青空文庫
あの先生さへ優しくして呉れたら、何も私は東京などへ行きもしないのに、と考へても見たが、又、今の身分ぢや兎ても先生のお細君さんなどに成れぬから、矢張三年行つて來るのが第一だとも考へる。
— 石川啄木 『天鵞絨』 青空文庫