馬耳東風
ばじとうふう
名詞
標準
utter indifference
文例 · 用例
舌を燒き、胸を焦がし、生命の限り、こんのかぎりの絶叫も、馬耳東風の有樣なれば、私に於いて、いまさらなんの感想ぞや。
— 太宰治 『「地球圖」序』 青空文庫
むす子は可笑しさを前歯でぐっと噛んで、女たちの小さい反抗を小気味よく馬耳東風に聞き流すふりをしている。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
Dって、なんだいと馬耳東風、軽蔑されるに違いない。
— 太宰治 『善蔵を思う』 青空文庫
東 無理がとほれば道理引込む西 むまの耳に風 東は理もまた時ありて屈伸することを云ひて、世情の頼む可からざるを憤り、西は馬耳東風何の饗応無きを云へり。
— 幸田露伴 『東西伊呂波短歌評釈』 青空文庫
そこに於て、今日の僕等の友よ、フレッシュ・メンよ、白鳥の言葉に馬耳東風であれよ――だ。
— 牧野信一 『新興芸術派に就いての雑談』 青空文庫
ところが、そのうちにね、タイキの脚並みがだんだん速くなつて、あたしは裏山の方へ廻らうとしてやきもきしはじめたのにタイキは委細関はぬけしきで、それこそ、まつたく馬耳東風の文字通りに、どん/\と真直ぐな街道を駆け出して行くのよ。
— 牧野信一 『〔婦人手紙範例文〕』 青空文庫
ぶくりんは五六年の浮浪の旅から戻りましたが、既におかくは家督を孫に譲つて馬耳東風なので不平満々なのです。
— 牧野信一 『月あかり』 青空文庫
博士は私の徒らな没頭を案じ嗤つて、屡々忠告の言葉を寄せたが、私は恋愛者のやうに馬耳東風だつた。
— 牧野信一 『熱い風』 青空文庫
作例 · 標準
大きな芭蕉梶木が、海面を勢いよく疾走する姿は圧巻だった。
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