ませなんだ
ませなんだ異読 ましなんだ・ませんかった・ませんだった
表現
標準
suffix used to negate a verb in the past tense
文例 · 用例
極めて与し易う見えたので、(もしや此家へ参りませなんだでございましょうか。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
) 天晴といいたそうな顔色で、(貴僧、申せば何でも出来ましょうと思いますけれども、この人の病ばかりはお医者の手でもあの水でも復りませなんだ、両足が立ちませんのでございますから、何を覚えさしましても役には立ちません。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
巡査さんに咎められましたのは、親父今がはじめてで、はい、もうどうなりますることやらと、人|心地もござりませなんだ。
— 泉鏡花 『夜行巡査』 青空文庫
崩れてはおったが……」「ところがあれが普通の島田では御座いませなんだので……私はズット以前からあの娘の外出姿に気を付けておりましたが、あの娘は普通よりもズット髪毛が長くて多い方で、どのようにでも大きく結われるものを、惜し気もなくグイグイと引詰めて結うておったもので御座います。
— ――博多名物非人探偵 『狂歌師赤猪口兵衛』 青空文庫
大目付様にも何にも生まれて初めて見る御状箱で御座いましたけに、よくわかりませなんだが、お先方様のお名前は渋川様と御座いましたが……渋川ナニ吾様とか……」「エッ。
— ――博多名物非人探偵 『狂歌師赤猪口兵衛』 青空文庫
いかさま、御姓名を承りますに、こなたから先へ氏素姓を申上げぬという作法はありませなんだ。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
「それは、もし、万ヶ一ほんとうに仰有って遣わされたにしました処で、私は始めからその気では聞きませなんだよ。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
…… 其の頃は、決して其の、恁やうな盲目ではありませなんだ。
— 泉鏡太郎 『三人の盲の話』 青空文庫