過冷
かれい
名詞
標準
文例 · 用例
その中でも水蒸気が地上の物体に接触して生ずる露と霜と木花と、氷点下に過冷却された霧の滴が地物に触れて生ずる樹氷または「花ボロ」を除けば、あとは皆地上数百ないし数千メートルの高所から降下するものである。
— 寺田寅彦 『凍雨と雨氷』 青空文庫
次に雨氷と称するものは、過冷却された雨滴が地物に触れて氷結するものである。
— 寺田寅彦 『凍雨と雨氷』 青空文庫
三なる技師は徳薄く、 すでに過冷のシロッコに、なかば気管をやぶりたれ。
— 宮沢賢治 『文語詩稿 五十篇』 青空文庫
(こいつは過冷却の水だ。
— 宮沢賢治 『インドラ[※1]の網』 青空文庫
恐らくはそのツェラ高原の過冷却湖畔も天の銀河の一部と思われました。
— 宮沢賢治 『インドラ[※1]の網』 青空文庫
ところが唾は氷点が低いと見えて暫くは過冷却の状態で液状の微滴のままになっている。
— 中谷宇吉郎 『雪』 青空文庫
すると今まで過冷却の状態にあった唾の滴はその瞬間に凍って、結晶は巧く垂直に硝子面に凍りつくのであった。
— 中谷宇吉郎 『雪』 青空文庫
即ちこの種の雪が降る時は、結晶が生長した層よりも下の地表に近い所に、過冷却水滴よりなる雲の層があったことを示すものと見られるのである。
— 中谷宇吉郎 『雪』 青空文庫