掏り取る
すりとる
動詞
標準
文例 · 用例
「毎年十二月二十五日に人の懐中物を掏り取るにしちゃ、まずい言い訳だ」と、スクルージは大きな外套の顎までボタンを掛けながら云った。
— A CHRISTMAS CAROL 『クリスマス・カロル』 青空文庫
富士春んとこの浪人衆でさえ、三田の御屋敷へこもって、一騒ぎ持ちゃげようという時節に、あんた、一文、二文の利がすりとるなるんざあ、南玉、いささか不服でげすな」「南玉、世の中は、まだまだ変りそうだ」「いくら変ったって、お侍は、お侍、巾着切が、二八うどんになるような――」「いいや、そうではない。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
チボというものが自分のそばへよってきて、知らぬ間にこの金をすりとるかもしれないと、それとなくあたりを見回したが誰も彼も実枝などふりむきもせずに行き交う。
— 壺井栄 『暦』 青空文庫
この汁粉の汁は一すくい毎にべっとりとスコップに粘り付くので、いちいち枯草か何かでこすりとる必要がある。
— 中谷宇吉郎 『永久凍土地帯』 青空文庫
」といいながら、ポケットから、セトモノに見せかけたトラを出して、えのぐをこすりとると、ピカピカ光る金色が、あらわれてきました。
— 江戸川乱歩 『探偵少年』 青空文庫
縞の或る部分をかすり取る場合に、かすり取られた部分が縞に対して比較的微小なるときは、縞筋にかすりを交えた形となり、比較的強大なるときは、いわゆる絣を生ずる。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
ひとくちにいや、みんなゆすり取るんですよ。
— 身代わり花嫁 『右門捕物帖』 青空文庫
すり取る手段としてぶつかったものさ。
— 国枝史郎 『娘煙術師』 青空文庫