遅し
おそし
'ku' adjective (archaic)頻度ランク #35459 · 青空 358 例
標準
slow
文例 · 用例
紀州とても人の子なり、源叔父の帰り遅しと門に待つようなりなば涙流すものは源叔父のみかは」夫なる老人の取繕いげにいうも真意なきにあらず。
— 国木田独歩 『源おじ』 青空文庫
眼光|炯々たるも物を言ふこと少しく遅し、ゲンゾスキー財産家、物を言ふこと少しく遅けれども眼光炯々たり。
— ……ある小さな官衙に関する幻想…… 『猫の事務所』 青空文庫
早くこの部屋から身をぬけ出したいと云ふ一念で、彼は戸のあくのを遅しと閾外へ飛び出した。
— 平出修 『逆徒』 青空文庫
」 呼ぶ時遅し五六人、今の二人の魂消りしに何事ならんと駈附けつ、真先なるは時次郎、「照子様、どうなさいました、幽霊が出ましたかね。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
」 と揉潰されたような掠れた咳して、何かに目を転じて、心を移そうとしたが、風呂敷包の、御経を取出す間も遅し。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
彫像が動いたのやら、女が来たのやら、問ば拙く語らば遅し。
— 幸田露伴 『風流仏』 青空文庫
葱坊主夕づく遅し晴衣着て戻れる子等はいまだ外にあり氷沢行別所の裏山づたひに半里余をのぼれば氷沢にいたる。
— 北原白秋 『海阪』 青空文庫
家を出でゝ程久しきに、母も弟も還ること遅し、鴉は杜に急げども、帰らぬ人の影は破れし簷の夕陽の照光にうつらず。
— 北村透谷 『鬼心非鬼心』 青空文庫
作例 · 標準
例句