愛別
あいべつ
名詞
標準
文例 · 用例
恋は叶う方が可さそうなもんですが、そうすると愛別離苦です。
— 泉鏡花 『春昼』 青空文庫
愛別離苦の悲しみと偉大なものに生命を賭ける壮烈な想いとで翁の腸は一ねじり捩れた。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
その愛別離苦の悲しみや壮烈な想いで、わしの腸はこんなに螺の貝のように捻じ巻いたのじゃないか」と山の祖神の翁は負けん気の声を振り立てていった。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
炭坑王、谷山家の一粒種の女主人公で、両親も兄弟も無い有名な我儘者で、同時に小樽から函館へかけた、社交界の女王と呼ばれていた、龍代さんと称する二十三歳になる令嬢が、小母さんと称する、中年の婦人を二三人お供に連れて、愛別から出来た新道をドライヴしながら、突然に、エサウシ山下の別荘へ遣って来たのです。
— 夢野久作 『キチガイ地獄』 青空文庫
これが一生の愛別離苦、今一度御顏をと、すがる妻子の手をはらひて、又も甚兵衞の舟にて、印旛沼をわたり、江戸に着して、この上は、唯※直訴の一事をあますのみ也。
— 大町桂月 『宗吾靈堂』 青空文庫
下愛別に至れば、小市街を成す。
— 大町桂月 『層雲峡より大雪山へ』 青空文庫
中愛別に午食して、留辺志部の旅店に投ず。
— 大町桂月 『層雲峡より大雪山へ』 青空文庫
比布より下愛別へ三里、下愛別より中愛別へ一里半、中愛別より留辺志部へ三里半、今日は八里の路を歩けり。
— 大町桂月 『層雲峡より大雪山へ』 青空文庫