最尊
さいそん
名詞
標準
文例 · 用例
婢は「おいらん」を以て人間の最尊貴なるものとしている。
— 森鴎外 『細木香以』 青空文庫
しかし私はクノオ・フィッシェルの四冊になって出ているファウスト研究を最尊重する。
— 森鴎外 『訳本ファウストについて』 青空文庫
即ち其の生活の如何を問はず、汝の父を見、父と共に活き、而して諸神諸仏の加護、指導の下に在るを得べし、父は汝に何物をも残さず、而も此の無上最尊の宝珠を留むる者なり 昭和十二年八月十八日父 一輝
— 北一輝 『子に与ふ』 青空文庫
其が次第に、信仰が変つて来ると、日の神に仕へてゐる最尊貴な、神聖な神の后を、神と考へる様になつた。
— 折口信夫 『古代人の思考の基礎』 青空文庫
さうして其代りに物部氏伝来の方式の用ゐられて来たことは明らかである――を、最尊く最完全な詞章の始まりとしたものらしい。
— 唱導的方面を中心として 『国文学の発生(第四稿)』 青空文庫
裳着の条の註に引いた「尊者の大臣」は実は「まれびと」の宮廷風の訳語で、近代の正客に当るが、座中の最尊者と言ふ単純な意義ではない。
— 折口信夫 『「とこよ」と「まれびと」と』 青空文庫
斎藤さんが、最尊敬する万葉人には、ややそうした風も見えるが、これはただ音調のみの世界を描き得たものがあるというだけのことであった。
— 折口信夫 『民族の感歎』 青空文庫