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名詞
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標準
文例 · 用例
幼い頃から世の辛酸を嘗めて来た人に特有の、落のやうに見えながらも、その笑顔には、どこか卑屈な気弱い影のある、あの、はにかむやうな笑顔でもつて、お傍の私たちにまでいちいち叮嚀にお辞儀をお返しなさるのでした。
太宰治 右大臣実朝 青空文庫
昼のうちは御読経、御戒行でおひまもございませぬ由、かねて聞き及んで居りましたので、夜分にお訪ね申しましたが、禅師さまは少しも高ぶるところの無い、いかにも落の御応接振りをお示し下され、部屋の中は暑い、海岸に出て見ませうと私をうながして、外へ出ました。
太宰治 右大臣実朝 青空文庫
幼い頃から世の辛酸を嘗めて来た人に特有の、落のように見えながらも、その笑顔には、どこか卑屈な気弱い影のある、あの、はにかむような笑顔でもって、お傍の私たちにまでいちいち叮嚀にお辞儀をお返しなさるのでした。
太宰治 鉄面皮 青空文庫
けれども、かれは豪放落を装い、かまわんかまわんと言って背広服で料理屋に乗込んだものの、玄関でも、また廊下でも、逢うひと逢うひと、ことごとく礼服である。
太宰治 佳日 青空文庫
僕は今も壯者に伍していさぎよく戰ふ關根名人の落性を寧ろ愛敬し、一方自|負しつつ出でざる坂田三吉八|段に或る憐憫さへ感じてゐる者だが、將棋だけは若い者には勝てないものらしい。
―將棋いろいろ― 下手の横好き 青空文庫
峻峰皆將軍、嚴盡く貔貅たり。
泉鏡花 月令十二態 青空文庫
逸作は、ふだん放漫で落なように見えるが、処世上の経済手段は、臆病と思えるほど消極的で手堅く、画なども自分から売ったことがない。
岡本かの子 母子叙情 青空文庫
柚木は「そんな純粋なことは今どき出来もしなけりゃ、在るものでもない」と落に笑った。
岡本かの子 老妓抄 青空文庫