上乗り
うわのり
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
標準
supercargo
文例 · 用例
三樽ばかり船に積んで、船頭殿が一人、嘉吉めが上乗りで、この葉山の小売|店へ卸しに来たでござります。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
しかし、それもお喋りな生れつきの身から出た錆、私としては早く天王寺西門の出会いにまで漕ぎつけて話を終ってしまいたいのですが、子供のころの話から始めた以上乗りかかった船で、おもしろくもない話を当分続けねばなりますまい。
— 織田作之助 『アド・バルーン』 青空文庫
翌八年の春、金十郎は用人部屋から駆りだされて大阪に下り、川口の囲倉から廻米を受領して京都へ差送る、廻米下役をつとめていたが、そのころ湊入りした津軽船の上乗りから、知嘉姫の消息らしいものを聞いた。
— 久生十蘭 『奥の海』 青空文庫
金十郎は血相を変えて京都に馳せのぼると、上乗りに聞いた女衒宿を、八条猪熊でたずねあて、江戸品川の元宿へ、品物を送り届けて帰ってきたばかりという、ずるそうな面をした才蔵をとっておさえた。
— 久生十蘭 『奥の海』 青空文庫
川口の米会所で昵懇だったのを思いだし、廻船の上乗りにでもしてもらって江戸へ帰ろうと、郭内のお長屋をたずねると、川村孫助はみすぼらしい金十郎の風態をそば眼するなり、ひとりでのみこんで、斗南の白並というところにある御船番所の御小人に推挙してくれた。
— 久生十蘭 『奥の海』 青空文庫
そこにいる大将、お船頭、上乗り、お舵……そんなてあいは長いあいだ旦那面で楽をしてきた。
— 久生十蘭 『ボニン島物語』 青空文庫
作例 · 標準
例句