獣草
けものくさ
名詞
標準
文例 · 用例
なおかくの通りの旱魃、市内はもとより近郷隣国、ただ炎の中に悶えまする時、希有の大魚の躍りましたは、甘露、法雨やがて、禽獣草木に到るまでも、雨に蘇生りまする前表かとも存じまする。
— 泉鏡花 『伯爵の釵』 青空文庫
尚ほ恁くの通りの旱魃、市内は素より近郷隣国、唯炎の中に悶えまする時、希有の大魚の躍りましたは、甘露、法雨やがて、禽獣草木に到るまでも、雨に蘇生りまする前表かとも存じまする。
— 泉鏡花 『伯爵の釵』 青空文庫
大懶獣草の犢ほどの葉や、スパイクのような棘をつけた大|蔦葛の密生が、鬱蒼と天日をへだてる樹葉の辺りまで伸びている。
— 有尾人 『人外魔境』 青空文庫
即ちその心臓を秤にかけられて罪の軽重を秤られ、罪無き者は神と合し、罪の軽いものは禽獣草木に生れ換り、悪業の深い者は魔神のために喰ってしまわれる事になっておりました。
— 夢野久作 『鼻の表現』 青空文庫
仏陀の愛は禽獣草木にまでも及んだのである。
— 西田幾多郎 『善の研究』 青空文庫
しかるに禽獣草木に至っては、固より良心もなく、また自由意思もない。
— 穂積陳重 『法窓夜話』 青空文庫
随って禽獣草木には責任が存する道理がないのであるというのが、その議論の要点である。
— 穂積陳重 『法窓夜話』 青空文庫
原始社会の法律を見るに、禽獣草木に対して訴を起し、またはこれを刑罰に処した例がなかなか多い。
— 穂積陳重 『法窓夜話』 青空文庫