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臓形

ぞうけい
名詞
1
標準
文例 · 用例
丁度|梅雨晴れの頃で、ある百姓家の軒続きに、心臓形の青い葉が一面に蔓つてゐる畑を見て、「おや/\※菜がこんなに植わつてる……」と独語をいふと、そこに居合はした百姓が笑ひ/\、「坊ちやま、これあ※菜ぢやござりましねえ、坊ちやまの食べさつしやる甘藷でがさ。
大正五(一九一六)年 茶話 青空文庫
臓形をした雪下の葉もその周囲に蔓延っている。
島崎藤村 家(上巻) 青空文庫
円皿に円形で区切った模様は平凡だが、この暗紅色マジョリカは、中央に濃い強い藍色で長めな心臓形を持っていた。
宮本百合子 伊太利亜の古陶 青空文庫
その心臓形の中に僧の胸像は描かれているのだが、峻厳な茶色でくまどられた鷲鼻の隠者の剃った丸い頭の輪廓とその後にかかっている円光のやや薄平たい線とが、不思議に全体円い皿の形と調和を保ち、勁く効果多く藍色の心臓形を活かしているのだ。
宮本百合子 伊太利亜の古陶 青空文庫
が、紅い釉薬の透明さは愈々増し、下の深い愈の心臓形が、何ともいえず見事な鮮やかさで浮上った。
宮本百合子 伊太利亜の古陶 青空文庫
耳環は|真珠の母の心臓形だった。
白い謝肉祭 踊る地平線 青空文庫
げにその主は銅瓶の下に梅花の香を浴びて、心臓形の銀の写真掛けのうちにほほえめるなり。
徳冨蘆花 不如帰 小説 青空文庫
名前が怖ろしいのと、心臓形の実に毛がいっぱい生えているからである。
LE VIGNERON DANS SA VIGNE ぶどう畑のぶどう作り 青空文庫