雪沓
ゆきぐつ
名詞
標準
文例 · 用例
」 四郎とかん子とは小さな雪沓をはいてキックキックキック、野原に出ました。
— 宮沢賢治 『雪渡り』 青空文庫
」 四郎とかん子はそこで小さな雪沓をはいてお餅をかついで外に出ました。
— 宮沢賢治 『雪渡り』 青空文庫
それでも二人の雪沓は早くも一寸も埋まりました。
— 宮沢賢治 『ひかりの素足』 青空文庫
「あんた等に貸したその雪沓は、脱いだらそのまゝ旅館へ預けて置いて下せえ。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
わたくしはまた、「えゝ、来ましたわ」と言って、顔を斜に俯け、女学生風の含羞を見せただけで、直ぐ雪沓を脱ぎかゝりました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
夏になれば水泳ぎもたつしやで、冬になれば今のやうにスキーなどはない、つまご(雪沓)をはいて雪山をよぢる、からだのすぐれてよかつた私が、どうして今のやうになつたかとおもへばふしぎである。
— 島木健作 『忘れえぬ風景』 青空文庫
二十一 腕車からじきに雪沓ばきで上って来たM先生は、浅い味噌濾し帽子を冠ったまま、疲れた体を壁に倚りかかってしばらく椅子に腰かけてみたり、真中の寝台に肱を持たせなどして、初めて自分が意想外の運命で、入るように定められた冷たい病室の厭わしさを紛らそうとしているように見えた。
— 徳田秋声 『黴』 青空文庫
あんな雪沓なら何処にだってありまさあね。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫