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柵内

さくない
名詞
1
標準
文例 · 用例
――そこで、どんどんから忍川の柵内へ、池のまわり、雪の原へ迷込んだ次第であったが。
泉鏡花 薄紅梅 青空文庫
柵内柵外の木々の紅葉は大分散り果てたが、それでもまだ名残の色を留めて居て美しい。
岡本かの子 取返し物語 青空文庫
「みんながよくそういいますで」 私たちはいつのまにか、城の正面の柵内にはいりつつあった、軽い足どりで。
北原白秋 木曾川 青空文庫
さうして私も彼も、敢て一歩をその柵内に踏み入れやうとは決して願ひませんでした。
――ある妻の手紙―― 青空文庫
その柵内に直立して、天を突くさかさ掃木の樣に高い白楊樹の數々と、昨年の火災に燒け殘つた輪廓ばかりの道廳の赤煉瓦とを再び見ると、急になつかしい友人に近づいて來た氣になる。
放浪 泡鳴五部作 青空文庫
柵内に繁茂してゐる、脊の高いアカダモや、ドロや、柳やの森をのぞむと、然し、渠は、數ヶ月前の月の夜に、友人と共にその間を散歩しながら、今囘着手した事業の成功を身づから保證したことがあるのを思ひ出す。
放浪 泡鳴五部作 青空文庫
細いどぶの樣な川――それが柵内に流れ入る――に渡した橋を渡ると、道の眞ン中に、一本のアカダモの大樹が立つてゐる。
放浪 泡鳴五部作 青空文庫
佐久間、滝川両軍の浮足を見て居た家康は、使をやって柵内に入り防禦すべく命じた。
菊池寛 長篠合戦 青空文庫