闔
こう
名詞
標準
文例 · 用例
遂に宮を闔じて自ら焚死す。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
ただ炳文の陣に熟せる、大敗して而も潰えず、真定城に入りて門を闔じて堅く守る。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
詩に曰く、乾坤 果して何物ぞ、開闔 古より有り。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
加旃ず主人公に扮するは、嘗てナポリに在りしとき、闔府の民をして物に狂へる如くならしめきといふ餘所の歌女なり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
この進言が抽斎の意より出で、兼松三郎がこれを承けて案を具し、両用人の賛同を得て呈せられたということは、闔藩皆これを知っていた。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫
翌朝|闔家のものが一斉に起き出で、諸弟子の遺る所の玩具を観て笑ひ興じた。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
正面に控えたる妻君はこれまた無言のまま箸の上下に運動する様子、主人の両顎の離合開闔の具合を熱心に研究している。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
またいわく小屋に小馬を入れ戸を闔して内に横を抜き嘶くと、近所の驢が来て鼻で懸金を揚げ小馬と二匹伴れて遊びに往った体、まるで花魁と遊客の懸落のようだったと。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫