荘麗
しょうれい
名詞
標準
文例 · 用例
されば菊池幽芳氏が、欧州今日の寺院、建築のみ宏壮で樹林池泉の助けなし、風致も荘麗も天然の趣きなければ、心底から人心をありがたがらせ清澄たらしむることすこぶる足らず、と言えるは言の至れるなり。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
どんな苦しいことがあつても、悲しいことに出遇つても、あの広大な、自由な、荘麗な詩の世界といふところを知つた艶子は、決して目の前の小さな事柄に悲しむだりすることはなくなりました。
— 牧野信一 『駒鳥の胸』 青空文庫
となると、私にもつとも不思議な事は、孔雀が、かくまで美しい孔雀が、到底私達の世界では想像するさへ許されぬ程荘麗な孔雀の姫に、どうして悲しみなどゝいふものがあるのだらう、と訝らずには居られなくなりました。
— 牧野信一 『嘆きの孔雀』 青空文庫
その実、人類の前には、皇居に定められた荘麗な宮殿へでも通ずるような、真直ぐな、広々とした大道がひらけていたのである。
— または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊 『死せる魂』 青空文庫
*5 セミラミーダ 古代アッシリヤの伝説的な女帝で、首都ニネヴィヤの市に、天の浮園という荘麗無比な大厦高楼を造営したといわれる。
— または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊 『死せる魂』 青空文庫
少年の眼の前へ思いもかけぬ荘麗な街並がパッと現われたため、彼は暫らくはあいた口も塞がらなかった。
— または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊 『死せる魂』 青空文庫
夜が彼の眼にひときは荘麗なものに映つた。
— VECHERA NA HUTORE BLIZ DIKANIKI 『ディカーニカ近郷夜話 前篇』 青空文庫
迷い惑うるわれわれの前にいかに荘麗に、崇高に、厳然として哲学の門は聳えたりしよ。
— 倉田百三 『愛と認識との出発』 青空文庫