顕官
けんかん
名詞
標準
文例 · 用例
そのかわり、新しく福井県の顕官が加わるのである…… さて母屋の方は、葉越に映る燈にも景気づいて、小さいのが弄ぶ花火の音、松の梢に富士より高く流星も上ったが、今は静になった。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
あの、底知れずの水に浮いた御幣は、やがて壇に登るべき立女形に対して目触りだ、と逸早く取退けさせ、樹立さしいでて蔭ある水に、例の鷁首の船を泛べて、半ば紫の幕を絞った裡には、鎌倉殿をはじめ、客分として、県の顕官、勲位の人々が、杯を置いて籠った。
— 泉鏡花 『伯爵の釵』 青空文庫
知事の君をはじめとして、県下に有数なる顕官、文官武官の数を尽し、有志の紳商、在野の紳士など、尽く銀山閣といふ倶楽部組織の館に会して、凡そ半月あまり趣向を凝されたるものに候よし。
— 泉鏡花 『凱旋祭』 青空文庫
これは当時石川県のある顕官の令夫人、以前は某と云う一時富山の裁判長だった人の令嬢で、その頃この峠を越えて金沢へ出て、女学校に通っていたのが、お綾と云う、ある蒔絵師の娘と一つ学校で、姉妹のように仲が好かったんだそうです。
— 泉鏡花 『星女郎』 青空文庫
あの、底知れずの水に浮いた御幣は、やがて壇に登るべき立女形に対して目触りだ、と逸早く取退けさせ、樹立さしいでて蔭ある水に、例の鷁首の船を泛べて、半ば紫の幕を絞つた裡には、鎌倉殿をはじめ、客分として、県の顕官、勲位の人々が、杯を置いて籠つた。
— 泉鏡花 『伯爵の釵』 青空文庫
観湖楼の羽織袴は、特に私たちの為ではない、折から地方の顕官の巡遊があつた、その送迎の次手である。
— 泉鏡太郎 『十和田湖』 青空文庫
若い顕官たち、殿上役人が競うように凝った姿をして、馬や鞍にまで華奢を尽くしている一行は、田舎の見物人の目を楽しませた。
— 澪標 『源氏物語』 青空文庫
出入りする顕官たちは七日に新年の拝礼を行なった。
— 薄雲 『源氏物語』 青空文庫