無風帯
むふうたい
名詞
標準
calm belt (e.g. doldrums)
文例 · 用例
ひょっとして競漕の昂揚点に達すると、颱風の中心の無風帯とも見らるべきところの意識へ這入る。
— 岡本かの子 『娘』 青空文庫
それでも面白かったねえ、ギルバート群島の中の何と云う島かしら小さいけれども白壁の教会もあった、その島の近くに僕は行ったねえ、行くたって仲々容易じゃないや、あすこらは赤道無風帯ってお前たちが云うんだろう。
— 宮沢賢治 『風野又三郎』 青空文庫
それでも無風帯のはじの方から舞い上ったんじゃ中々高いとこへ行かないし高いとこへ行かなきゃ北極だなんて遠い処へも行けないから誰でもみんななるべく無風帯のまん中へ行こう行こうとするんだ。
— 宮沢賢治 『風野又三郎』 青空文庫
」 何か無風帯へでも入つて来たやうな暢びりした故郷の気分が私の性に合はないのか、私は故郷へ来ると、いつでも神経が苛つくやうな感じだが、今もいくらかその気味だつた。
— 徳田秋声 『町の踊り場』 青空文庫
こうしていつともなしにいくぶん彼等に同化しつつある私達のうえに、窓から見るテムズの一部は朝晩の色をかえて、無風帯の日がつづいて行った。
— テムズに聴く 『踊る地平線』 青空文庫
それは心持よいが、タクシーもなく、激しい速力で昨夜から、長崎へ、長崎へと、駛りつづけて来、緊張した神経が突然無風帯に落ちこんだような緩慢さを感じた。
— 宮本百合子 『長崎の印象』 青空文庫
ロシア・プロレタリア作家連盟は、プロレタリア・リアリズムの旗を高くかかげて無風帯の中から立ち上った。
— 宮本百合子 『五ヵ年計画とソヴェトの芸術』 青空文庫
そしてその翌日、合衆国巡洋艦『提督デイウェイ』とコマンドルスキイ沖で遭遇するまでは、航路、まったくの無風帯でした。
— 小栗虫太郎 『潜航艇「鷹の城」』 青空文庫
作例 · 標準
帆船時代の船乗りたちにとって、風が止んでしまう赤道無風帯は恐怖の対象だった。
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船は無風帯に迷い込み、何日も海上で立ち往生することを余儀なくされた。
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赤道付近の無風帯を抜けると、ようやく心地よい貿易風が帆を膨らませ始めた。
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