渾融
こんゆう
名詞
標準
文例 · 用例
ジェーナスの顔のようにこの二つの極は渾融を許さず相|反いている。
— 有島武郎 『惜みなく愛は奪う』 青空文庫
広い意味新しい意味に於ての象徴主義は霊肉合致であり神人渾融である。
— 種田山頭火 『俳句に於ける象徴的表現』 青空文庫
かくして最後に、芸術の深奥の底にあるものを絵を読む力のある人が感受し、作者のエスプリと観者のエスプリが完全に渾融した時、芸術の久遠の生命がそこに見出されるのである。
— 藤島武二 『画室の言葉』 青空文庫
遺伝、第一、境遇、第二、合して出来た第三のもの、すなわち人間にございます……東西渾融、この境地が第三。
— 国枝史郎 『任侠二刀流』 青空文庫
私は、日本人としての優れた生活は、善悪両者の渾融された状態の中から生れて来てゐるのである、と思ふ。
— 折口信夫 『神道に現れた民族論理』 青空文庫
深刻な批評に基づく無限の創造力、批評と創造との力の深刻な渾融、これが生活の上にも藝術の上にもシムボリズムの精神である。
— 片上伸 『生みの力』 青空文庫
文章の内容と形式の上の渾融一致、謎はそのなかにあつて媚態をさへ呈す。
— 蒲原有明 『鴎外を語る』 青空文庫
五胡十六国の混血時代を経て、ちょうどこのころに渾融的な気運が熟して来たためであろうか。
— 和辻哲郎 『古寺巡礼』 青空文庫