鬱病
うつびょう
名詞
標準
文例 · 用例
食欲も落ちて、鬱病傾向も見られると言います。
— 富田倫生 『本の未来』 青空文庫
ところが落語のことを真剣に考えすぎたために鬱病のどつぼにはまった彼は、「一時は時うどんも繰られへんぐらいになり」、自殺寸前にまで追い込まれてから今の芸風に大化けして立ち直った。
— 富田倫生 『青空のリスタート』 青空文庫
ゴリラには、憂鬱病と恐怖症が周期的にきて、その時期がいちばん狂暴になりやすいという。
— 有尾人 『人外魔境』 青空文庫
あとで聴きますと、医者は憂鬱病の初期だとか何かの腺病だとか云ったそうですが、どんなに浴びるほど薬を嚥んでも、私の身体からは日増しに力が失せてゆくのでした。
— 小栗虫太郎 『潜航艇「鷹の城」』 青空文庫
なにしろこれは一種の病気であると認めて、近江屋でも嫌がる本人を連れ出して、二三人の医者に診て貰つたのであるが、どこの医者にも確な診断を下すことは出来ないで、おそらく年ごろの娘にあり勝の気鬱病であらうかなどと云ふに過ぎなかつた。
— ――「近代異妖編」 『影を踏まれた女』 青空文庫
なにしろこれは一種の病気であると認めて、近江屋でも嫌がる本人を連れ出して、二、三人の医者に診てもらったのであるが、どこの医者にも確かな診断をくだすことは出来ないで、おそらく年ごろの娘にあり勝の気鬱病であろうかなどというに過ぎなかった。
— 岡本綺堂 『影を踏まれた女』 青空文庫
――何でも私は、その時東京へ帰つたが一層憂鬱病が募つて、吾家の部屋で朗らかな彼等の音頭を聞いてゐる方が未だしも救かる気がして、間もなく戻つてゐた。
— 牧野信一 『毒気』 青空文庫
作者は何が故にラスコーリニコフが氣鬱病に罹りたるやを語らず開卷第一に其下宿住居を點出せり、これらをも原因ある病氣と言て斥けたらんには、この書の妙所は終にいづれにか存せんや。
— 北村透谷 『「罪と罰」の殺人罪』 青空文庫