覆い物
おおいもの
名詞
標準
文例 · 用例
覆い物は、一寸それを持ち上げただけでも、スクルージの方で指一本を動かしただけでも、その面部を露出しただろうと思われるほど、いかにもぞんざいに当てがわれていた。
— A CHRISTMAS CAROL 『クリスマス・カロル』 青空文庫
が自分の傍からこの精霊を退散させる力が自分にないと同様に、この覆い物を引き剥くるだけの力がどうしても彼にはなかった。
— A CHRISTMAS CAROL 『クリスマス・カロル』 青空文庫
貴公との立ち合いはことわると云ったら、どうする」「そんなことは、ありえないさ」 生之助はすでにはかまのももだちをとり、覆い物をぬいでいた。
— 山本周五郎 『蘭』 青空文庫
この地鳴りの音は考え方によってはやはりジャーンとも形容されうる種類の雑音であるし、またその地盤の性質、地表の形状や被覆物の種類によってはいっそうジャーンと聞こえやすくなるであろうと思われうるたちのものである。
— 寺田寅彦 『怪異考』 青空文庫
そのせいか、八月四日の降灰のような特異な海綿状の灰の被覆物は見られなかった。
— 寺田寅彦 『小爆発二件』 青空文庫
衣類が――昔は余り衣類をまとう習慣が無かったが、それだけに其の僅かの被覆物は最低限の絶対必要物であった。
— 夫婦 『南島譚』 青空文庫
と云うのは、後者は、歴史的に云って吾々文明人に先だつ処の原始民族が、実際に有っていた表象の仕方であることを実証される処に、そのアクセントを有つ概念なのである(無論この実証はこの歴史の反覆物としての現在の未開人や小児に就いて行われるのであるが)。
— 戸坂潤 『イデオロギー概論』 青空文庫
事実、彼等の木造の覆物を以てしては、これは不可能であるらしく思われる。
— 日本その日その日 『日本その日その日』 青空文庫