朝庭
あさにわ
名詞
標準
文例 · 用例
田舎で花もないだらうと言ふので、それでわざ/\母親が今朝庭から刈取つて集めて来たのである。
— 田山録弥 『草みち』 青空文庫
これに類したものでは、泪で床の上に画いた鼠が、本物の鼠になったとか、屏風の虎がぬけ出したとか、襖の雀が毎朝庭へとび降りて餌を拾った、などという話もある。
— 海野十三 『人造物語』 青空文庫
明神御(宇)大八洲天皇詔旨、謂用於朝庭大事之辞。
— ――その基礎論―― 『日本文学の発生』 青空文庫
露の祈 今朝庭を歩いて居ると、眼が一隅に走る瞬間、はッとして彼は立とまった。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
ある朝庭を漫歩きして居た彼は、「吁、咲いた、咲いた」と叫んだ。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
「或る朝庭先へ出て、厩の所で馬勒を直していると、いきなり彼女が耳門から駈け込んで来ました。
— БАБЫ 『女房ども』 青空文庫
それから、今朝庭を掃いて居たものか、物置の傍から箒を持出した者は無かつたか」「やつて見ませう」 平次と八五郎は手を廻して、家中の者の昨夜の動きを當つて見ましたが、それ/″\立派過ぎるほどの不在證明を持つて居て、手のつけやうがありません。
— 五月人形 『錢形平次捕物控』 青空文庫
近頃遊びが過ぎるので、ツイ強意見をすると、――それならば、娘のお夏と一日も早く一緒にしてくれ――と申すのぢや」「尤もなことで」「その孫八の紙入が今朝庭に落ちてゐたと言ふ者があるが、それは私は取上げなかつた。
— 御時計師 『錢形平次捕物控』 青空文庫