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錯雑

さくざつ
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
1
標準
complication
文例 · 用例
統一への途上に於て小主観的作品の物されることが多ければこそ、問題は錯雑を極め、作品よりも批評の方に真実の見られ易いが如き事態ともなつてゐるのではあるまいか。
中原中也 感情喪失時代 青空文庫
然し此の錯雑した時勢にあつても、いつかな愚鈍で、有難からぬ幸福のお方もあつて、その手合では、情けとは迎合性や動物的嗜好などを意味するだけで、つまりまあ気分屋なのである。
中原中也 詩に関する話 青空文庫
これは書物で読んだことだが、樫鳥や山鳩や山鴫のような鳥類が目にも止まらぬような急速度で錯雑した樹枝の間を縫うて飛んで行くのに、決して一枚の木の葉にも翼を触れるような事はない。
寺田寅彦 烏瓜の花と蛾 青空文庫
時には甚だしく単純な明るい原色が支那人のやるような生々しいあるいは烈しい対照をして錯雑していながら、それが愉快に無理なく調和されて生気に充ちた長音階の音楽を奏している。
寺田寅彦 津田青楓君の画と南画の芸術的価値 青空文庫
このことは日本の地質構造、従ってそれに支配され影響された地形的構造の複雑多様なこと、錯雑の規模の細かいことと密接に連関している。
寺田寅彦 日本人の自然観 青空文庫
これは一つには日本の海岸線が長くて、しかも広い緯度の範囲にわたっているためもあるが、さらにまたいろいろな方向からいろいろな温度塩分ガス成分を運搬して沿岸を環流しながら相錯雑する暖流寒流の賜物である。
寺田寅彦 日本人の自然観 青空文庫
古事記などの古い部分に現われたいろいろの歌ではまだ七五の形は決定していないで、いろいろの字数の句が錯雑している。
寺田寅彦 俳句の精神 青空文庫
そうしてその錯雑した中に七五あるいは五七の胚芽のようなものが至るところに散点していることが認められる。
寺田寅彦 俳句の精神 青空文庫
作例 · 標準
あのプロジェクトの人間関係は錯雑していて、誰も全体像を把握できていない。
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この国の歴史は錯雑しており、一つの視点から語ることは難しい。
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現代社会の抱える問題は錯雑し、単純な解決策では対応できない。
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