跼む
せくぐむ
動詞-五段-マ行
標準
to bend down with a round back
文例 · 用例
しかしそれにしては跼むこともしない、足で砂を分けて見ることもしない。
— ――或はKの溺死 『Kの昇天』 青空文庫
蚊帳には牛九郎老人の枕元に血飛沫がかかっているだけで、ほかに何の異状も認められないところを見ると、二人の寝息を窺った犯人は、大胆にも電燈を灯けるか何かして蚊帳の中に忍び入って、二人の中間に跼むか片膝を突くかしたまま、右と左に一気に兇行を遂げたものらしい。
— 夢野久作 『巡査辞職』 青空文庫
……古本|漁りに留守の様子は知ってるけれど、鉄壺眼が光っては、と跼むわ、首を伸ばすわで、幸いあいてる腰窓から窺って、大丈夫。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
そこには頑丈な鉄の格子が嵌っていたが、僕は跼むとそれに手をかけ横に引くと、年増女の腕にかきつけてあった文字どおりに、鉄格子がズルズルと十センチほど摺れて、あとにポッカリと穴が明いた。
— 海野十三 『深夜の市長』 青空文庫
彼は階段のうしろへ跼むとリノリュームをいきなりめくってその下から二本の細い電線をつまみ出した。
— 海野十三 『階段』 青空文庫
小山嬢は、実験台の下に跼むと、間もなく台の上に大きな靴を持出した。
— 海野十三 『鞄らしくない鞄』 青空文庫
』 紳士はいきなり跼むと、私の肩を抱き締めました。
— 犬養健 『亜剌比亜人エルアフイ』 青空文庫
彼はちょっと跼むような姿勢になったと思うと、突然、経之は額に重い打撲を感じた。
— 室生犀星 『野に臥す者』 青空文庫
作例 · 標準
彼は重い背負い籠を背中に担ぎ、少し前屈みに跼むような姿勢で山道を黙々と歩き続けた。
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寒風が吹きすさぶ中、お年寄りがコートの襟を立てて背中を丸め、跼むようにして家路を急いでいた。
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農作業の手を休めた彼は、跼んだまま空を見上げ、一息つきながら汗を拭った。
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