幻辞.com

沈床

ちんしょう
名詞
1
標準
文例 · 用例
暗い中に流してゐたので、鉤が木工沈床の鉄筋か玉石の間か、流木かに引つかかつてとれなくなつた。
葉山嘉樹 氷雨 青空文庫
大きな岩のかげ、又は沈床のかげ、玉石の根まわりには、出水があっても水垢が残るのである。
佐藤垢石 水垢を凝視す 青空文庫
大きな岩のかげ、又は沈床のかげ、玉石の根まわりには、出水があつても水垢が残るのである。
佐藤垢石 水垢を凝視す 青空文庫
五月下旬のある日、ふと東海道の木橋の上手にある沈床の岸に立って瀬脇をながめると、遡りに向かった若鮎が盛んに水面に跳ねあがるのを発見した。
佐藤垢石 想い出 青空文庫
場所を替えて、そこから三十間ばかり上流の沈床のかげを試みたが、やはり釣れなかった。
佐藤垢石 想い出 青空文庫
それは、熱心に川面を見つめながら鈎を上げ下げしていると、沈床のかげから二、三尾の大鮎が追いつ、追われつして、互いに絡まりながら泳ぎ出してきた。
佐藤垢石 想い出 青空文庫
そして、沈床の肩の瀬の落ち込みへ突進してゆくのである。
佐藤垢石 想い出 青空文庫
いつぞや父から、友釣りというのは、鮎の闘争性を利用した釣りであると教えられたが、では今この沈床のかげから出てきた鮎のように、囮鮎と川鮎とが激しく闘ううち、ついに囮鮎に仕掛けた鈎に川鮎が引っ掛かってしまうのであろう、と考えた。
佐藤垢石 想い出 青空文庫