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待宵

まつよい
名詞
1
標準
night where one waits for someone who is supposed to come
文例 · 用例
朝旱割れそめにし稲沼に、  いまころころと水鳴りて、待宵草に置く露も、    睡たき風に萎むなり。
宮沢賢治 文語詩稿 一百篇 青空文庫
その梅次と照吉とは、待宵と後朝、と対に廓で唄われた、仲の町の芸者であった。
泉鏡花 吉原新話 青空文庫
祇園精舍の鐘の聲、浮屠氏は聞きて寂滅爲樂の響なりといふべきが、待宵には情人が何と聞くらむ。
森鴎外 柵草紙の山房論文 青空文庫
佛は説きぬ娑羅双樹祇園精舍の鐘のねもその曉に綻びし別れの袖をいかにせむ更けてくるしむ待宵の涙なみだに數添てさても浮世の戀ぞ憂きさても我世の戀ぞ濃き。
土井晩翠 天地有情 青空文庫
待宵の鱠『本途値段』は元来、安永時代の相場で作ったのであるから、それから何年かたつに從い何れの品物も、本途値段と隔たりが生まれてくるのは当然である。
佐藤垢石 にらみ鯛 青空文庫
けれど、下々の嗜める鱧の皮とあっては聞こえいと悪し、この日よりこの肴を『待宵の鱠』と命名せよ。
佐藤垢石 にらみ鯛 青空文庫
この席に、大宮に仕えている待宵の侍従がよばれた。
第五巻 現代語訳 平家物語 青空文庫
彼女はある時御所で、「恋人を待つ宵、帰える朝、いずれが哀れまさろうか」 との問に、まつよいの更けゆく鐘の声きけば  かえるあしたの鶏はものかは と詠み、待つ宵のやる瀬なさを歌ったので、以後待宵の侍従と呼ばれた。
第五巻 現代語訳 平家物語 青空文庫
作例 · 標準
「今夜は待宵。あの方がいらっしゃると信じて、門の灯りを消さずに待ちましょう。」
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届くはずのない返信を待ち続ける、切ない待宵の時間はあまりにも長く感じられた。
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月明かりの下で独り、想い人を待つ待宵の情景を歌に詠み込んだ。
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2
標準
night of the 14th day of the eight month of the lunar calendar
作例 · 標準
明日の十五夜を楽しみに、今夜の待宵の月を家族で静かに眺めた。
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待宵の空は少し雲がかかっていたが、雲間から覗く月は十分に美しかった。
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「十五夜の前夜を待宵と呼ぶなんて、日本人の感性はとても風流だね。」
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