泥田
どろた
名詞
標準
rice paddy with a thick layer of mud at the bottom
文例 · 用例
そうして目的地に着いて見ると、すぐ前に止まっている第一電車は相変わらず満員で、その中から人と人とを押し分けて、泥田を泳ぐようにしてやっと下車する人たちとほとんど同時に街上の土を踏むような事も珍しくはない。
— 寺田寅彦 『電車の混雑について』 青空文庫
刈つたあとの稲株が泥田の面にほちほちと列をなし、ところどころに刈らない稲が、不精たらしい乱髪の様に見える。
— 断片三種 『処女時代の追憶』 青空文庫
吃驚して泥田へ片脚落したのもある、……ばちやりと音して。
— 泉鏡太郎 『神鑿』 青空文庫
さればといって急いで歩き出すと、いまにも眼の前に泥田圃か肥料溜が、ぱかと口を開き、それにのめり落ちたが最後、奈落の底までも沈み溺れそうな気がいたします。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
畔を渡り泥田を渉って三の柵に逃げ込んだ。
— 菊池寛 『長篠合戦』 青空文庫
処が、孰方を向いても一面の泥田、沼ともいわず底が浅い。
— 泉鏡花 『甲乙』 青空文庫
あの時の光景は今でも露眼に残つてゐるがと隠居は回想して、馬と三輪車の時ならぬ競争を目にした人々があれよ/\と立ち騒ぐ彼方を、祖父は羽織の裾を突風に翻して虎のやうに上体をのめらせながらこゝを先途と疾走したが、忽ち傍らの泥田の中へ真つ倒まに転落して、全身泥まみれと化し腰に大きな打撲傷を享けた。
— 牧野信一 『写真に添えて』 青空文庫
子分ふたりは薄手を負って、あやうく彼を取り逃がそうとしたが、とうとう半七と幸次郎に追いつめられて、泥田のなかで組み伏せられた。
— 海坊主 『半七捕物帳』 青空文庫
作例 · 標準
昔ながらの農法では、深い泥田での田植えが重労働だった。
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子供の頃、雨上がりの泥田でカエルを捕まえた記憶がある。
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彼の故郷の風景には、どこまでも広がる泥田が広がっていた。
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