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雑布

ぞうきん
名詞
1
標準
文例 · 用例
冒頭の一節、「古雑布」「古綿を千切る」「古障子」などの形容は勿論あなたのおっしゃるように視覚的ではありません。
織田作之助 吉岡芳兼様へ 青空文庫
」 三年経てば、妹の道子は東京の女子専門学校を卒業する、乾いた雑布を絞るような学資の仕送りの苦しさも、三年の辛抱で済むのだと、喜美子は自分に言いきかせるのであった。
織田作之助 旅への誘い 青空文庫
朝、昼、晩の三部教授の受持の時間をすっかり済ませて、古雑布のようにみすぼらしいアパートに戻って来ると、喜美子は古綿を千切って捨てたようにくたくたに疲れていたが、それでも夜更くまで洋裁の仕立の賃仕事をした。
織田作之助 旅への誘い 青空文庫
」 物干竿を掛直したかみさんは有合う雑布で赤ぎれのした足の裏を拭き拭き此度は遠慮なくがらりと襖を明けて顔を出した。
永井荷風 雪解 青空文庫
「ひさしぶりに会社へ出てみるか」 油雑布で拭きあげたモザイックの床と革張の回転椅子と大きな事務机が眼にうかんだ。
久生十蘭 三界万霊塔 青空文庫
――うるさくいうと、いつかのように、口の中へお雑布を詰め込んであげてよ。
月光曲 キャラコさん 青空文庫
もうお台所のほうへきてるんじゃないでしょうかねえ」 と雑布をかけながら藤はふりむいて答えました。
橘外男 亡霊怪猫屋敷 青空文庫
三樹八郎は右へ躰を開いていたし、湛左は、斬下した躰勢のまま、だっと床間へのめって行って、掛軸を右手に引※りながら、まるで濡れ雑布巾のように崩落ちる。
山本周五郎 武道宵節句 青空文庫