撫で斬り
なでぎり
名詞
標準
文例 · 用例
あの群集を撫で斬りにしたらドンナに痛快だろう。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
……平野屋のお源を手初めに、方々撫で斬りや。
— 上司小劍 『天滿宮』 青空文庫
爾来、七とこ八とこと借り歩き、身寄り友人、撫で斬りである。
— 佐藤垢石 『烏惠壽毛』 青空文庫
若殿だか馬鹿殿だか知らないが、ありや色氣違ひの陰間野郎ですね」「恐しく評判が惡いな」「ちよいとノツペリして居るのと、三千五百石の旗本の跡取といふのを餌にして、若い女の撫で斬りですよ。
— 御宰籠 『錢形平次捕物控』 青空文庫
一高、アメチユア、慶応、学習院を撫で斬りにして、事実上日本の覇者たるを得たなら、必ず米国遠征の議を成功させると云つて選手を激励した。
— 吉岡信敬 『野球界奇怪事 早慶紛爭囘顧録』 青空文庫
抛っておけば、相打か、悪くすれば、城太郎は撫で斬りになる。
— 円明の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
又たとへ将門の方から手出しをしたにせよ、恋の叶はぬ忌※しさから、其女の家をはじめ、其姉妹の夫たちの家まで、撫斬りにしようといふのも何となく奇異に過ぎ酷毒に過ぎる。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
子供が竹刀を揮つて曼珠沙華をばさり/\と撫斬りしてゐる、私にもさういふ追憶がある、振舞はちと残酷だけれど、彼等の心持にはほゝゑましいものがある。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫