切れっ端
きれっぱし
名詞
標準
scraps
文例 · 用例
木の切れっ端や、古俵などが潮に乗って海から川の方へ逆流して行った。
— 葉山嘉樹 『浚渫船』 青空文庫
その後家じゅうに赤い切れなぞは切れっ端もあったことはない。
— 鈴木三重吉 『千鳥』 青空文庫
なんでもいいから、切れっ端か麻をすこしくんねえか」「あい、ようがす」 店の炉のまわりに胡坐をかいていた若い者が奥へはいって麻緒を持って来ると、半七は框に腰をおろした。
— 張子の虎 『半七捕物帳』 青空文庫
わずかにデッキの上でバタバタと、その切れっ端が洗濯したおしめのように振れていた。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
夜の十一時過ぎに夜食が出て、古いひからびたチーズの切れっ端と、ハムを刻み込んだ妙に冷たい肉饅頭とだけだったが、それがわたしには、どんなパイよりもおいしく思われた。
— ツルゲーネフ 『はつ恋』 青空文庫
市場のモスクワ式ごろた石の通路では、花キャベジの葉っぱ、タバコの吸殻、わら屑、新聞の切れっ端が踏みにじられていた。
— 宮本百合子 『赤い貨車』 青空文庫
すると、“前島セン一と偽名し富子という女を連れ”と文章の切れっ端が出てくる。
— 海野十三 『烏啼天駆シリーズ・4 暗号の役割』 青空文庫
かれは糸の切れっ端を拾い上げて、そして丁寧に巻こうとする時、馬具匠のマランダンがその門口に立ってこちらを見ているのに気がついた。
— LA FICELLE 『糸くず』 青空文庫