いい鴨
いいかも異読 いいカモ
表現
標準
desirable prey
文例 · 用例
「誰でも構わない、いい鴨が懸かればいいという料簡で、お開帳の盛り場へ網を張っていると、運悪くそこへ来かかったのが鍋久の連中で……。
— 大阪屋花鳥 『半七捕物帳』 青空文庫
ところが、お国には友蔵という悪い親父が付いているので、いい鴨がかかったとばかりで、二十五両を横取り、喧嘩仕掛けで清七を逐い出してしまった。
— 二人女房 『半七捕物帳』 青空文庫
金粉のテッジーと綽名されたのは、彼が常に二つの袋を携え、一方に金粉を入れ、一方に真鍮粉を入れて、バーやその他の場所に出入りし、鉱山師やその他の連中に逢って、いい鴨が見つかると、先ず金粉の方を見せて、その実価の三分の二位で売る契約をし、いざというときに、真鍮粉を渡したからである。
— 小酒井不木 『錬金詐欺』 青空文庫
そうして郊外に一軒の家を求めてそれを立派な実験室に改造し、錬金の秘法を発見したと言い触らして、いい鴨の飛び込んで来るのを待った。
— 小酒井不木 『錬金詐欺』 青空文庫
」と僕は答えて、さて肚の中でこう考えた、――『ははあ、あのニコライの悪党め、うちの弟の御面相から、一目でこりゃいい鴨だわいと見破りおって、腹に一物の御馳走ぜめとおいでなすったな。
— ZHEMCHUZHNOE OZHERELJE 『真珠の首飾り』 青空文庫
それでうまく別れようとしたんですが、先方にしてみればせっかく引っかかったいい鴨なんですから、なかなか逃しやしません、何のかのと附き纏って離れない。
— 大倉※子 『鉄の処女』 青空文庫
「わかったか、貴さまは、山田夫婦から、お坊っちゃん育ちのいい鴨と見られていたのだ。
— ――四半自叙伝―― 『忘れ残りの記』 青空文庫
いいかい、田舎上りのいい鴨がいるから組みで拵え博奕をやろうと相談をして来る」「田舎上りのいい鴨てえのがあるのかい」「そこがねたさ、鴨には正さんに化けて貰うんだ。
— 山本周五郎 『お美津簪』 青空文庫
作例 · 標準
彼はいい鴨だから、詐欺師に狙われやすい。
新人はいい鴨だと先輩に言われているである。
そんな無邪気では、いい鴨になってしまう。
お金持ちはいい鴨だから気をつけるべきである。