征略
せいりゃく
名詞
標準
文例 · 用例
海陸運輸の便があり、嘗つて、北条氏、足利氏等の九州征略の際にも、博多はその根拠地となった程である。
— 菊池寛 『田原坂合戦』 青空文庫
ベルギーの提議を拒絶したこと、アルゼリーをあまりに酷薄に征略し、イギリス人がインドに対して行なったように、文明的手段よりもむしろ多くの野蛮的手段を用いたこと、アブデルカデルに信用をなくしたこと、ブライの事件、ドイッツ町を買収したこと、プリチャールを弁償したこと、それらは国政がなした仕事である。
— LES MISERABLES 『レ・ミゼラブル』 青空文庫
かく版図いよいよ広く人民いよいよ多きを致せしもみな平和の方略によるものにして、一民一土も兵力をもって征略するところなく、欧州においてつねに欠くべからずとなすところの常備軍のごときわが邦においては内、秩序を保ち、外、国威を存するにおいてその必要なるを感ぜざりき。
— 徳富蘇峰 『将来の日本』 青空文庫
仏人は征略のためにこれを用い、米人は廉価のためにこれを用う。
— 徳富蘇峰 『将来の日本』 青空文庫
日本はこの勢いを以て終には支那全土を征略しはせぬかと、ただに支那人のかくの如く思うのみならず。
— 大隈重信 『三たび東方の平和を論ず』 青空文庫
が、支那を商業的関係に於て征略せんとする野心は、これより列強の次第に抱くべきところである。
— 大隈重信 『三たび東方の平和を論ず』 青空文庫
『寛文印知集』の終りに附載せられた「琉球郷帳」は島津氏征略の直後に実行した検地の記録であろうが、それには村の名を三離れ村と記してある。
— 柳田国男 『海上の道』 青空文庫
また、秀吉がそれを聞いて、(天下、無益の大なるもの、是れに如くなし) と、喝破したということであるが、そう嗤った秀吉の朝鮮征略そのものが、後では天下最大の無益と、世の人たちから時評されたのはおかしなことであった。
— 風の巻 『宮本武蔵』 青空文庫