隠形
おんぎょう異読 いんぎょう
名詞
標準
invisibility (through magic)
文例 · 用例
それとも直ぐ帰れなんのって、つれに来れば、ちょっと、隠形の術を使うわ。
— ――(前題――楊弓) 『ピストルの使い方』 青空文庫
幾ら※でも隠形の術を心得ている筈はない。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫
が、あるいは鳥に対する隠形の一術であろうも計られぬ。
— 泉鏡花 『神鷺之巻』 青空文庫
仏教にも飛馬あれど、〈身能く飛行し、また能く隠形し、あるいは大にあるいは小にす〉と言うのみ翼ありと言わず(『増一阿含経』一四)。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
その恐ろしさを知っているのは、独り伸子のみならずさ」と法水は、苦笑を交えながら独り頷きをして、「事実も事実、ファウスト博士の隠形聴耳筒たるや、時と場所とに論なく、僕等の会話を細大洩らさず聴き取ってしまうのだからね。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
竜樹菩薩も在俗の時には、王宮の美人を偸むために、隠形の術を修せられたそうじゃ。
— 芥川龍之介 『俊寛』 青空文庫
そこで私は次の術――即ち、木遁の一手であって身を木の形に順応させ而てその木と同化させる所の所謂「木荒隠形」の秘法。
— 国枝史郎 『赤格子九郎右衛門』 青空文庫
「貧乏神などと馬鹿にしてもさすがは神と名が付くだけに飛天隠形自在と見える」 学問はあっても昔の人だけに、紋太郎には迷信があった。
— 国枝史郎 『大鵬のゆくえ』 青空文庫