昨々
昨々
名詞
標準
文例 · 用例
私が最初に会つたのは、一昨々年の五月である。
— 中原中也 『思ひ出す牧野信一』 青空文庫
小石川の方へも左迄は請求れないもんですから、お梅だけは奉公に出すことにして、丁度|一昨々日か先方へ行きましたの。
— 国木田独歩 『二少女』 青空文庫
」 ――一昨年か、一昨々年、この人の筆に、かくもの優しい、たおやかな娘に、蝦蟇の面の「べっかっこ。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
商売上で少し筋の悪い品を買って、飛んだ引き合いを食いそうになったから、ちっとの間どこかへ姿を隠すんだと云うから、一昨々日からこうして隠まって置いてやると、そりゃあ丸で嘘の皮で、市ヶ谷の女と心中しそこなったんだということを今初めて聞いた。
— 帯取りの池 『半七捕物帳』 青空文庫
私は……一昨々年――家内をなくしたのでございますが、連がそれだったらこういう蔑めた口は利きますまい。
— 泉鏡花 『甲乙』 青空文庫
先生、私なども、真と思わん、どうしても夢でがすよ、それが一昨々日の晩だ。
— 泉鏡花 『式部小路』 青空文庫
その黄肌鮪だか、鬢長鮪だかと一緒に、悪酒を、なめ、なめ、「あいかわらず、この体だ、といううちにも、一昨々年までは、台湾に一艘帆を揚げていたんだよ。
— 泉鏡花 『雪柳』 青空文庫
一昨々日のことだったがね、生の魚が食べたいから釣って来いと命令けられたのだよ。
— 幸田露伴 『雁坂越』 青空文庫