焼殺
しょうさつ
名詞
標準
文例 · 用例
あとで聞いたら、大勢につかまって焼殺される夢を見ていた処ですって、そうでしょう。
— 泉鏡花 『式部小路』 青空文庫
太上老君の八卦炉中に焼殺されかかったときも、銀角大王の泰山圧頂の法に遭うて、泰山・須弥山・峨眉山の三山の下に圧し潰されそうになったときも、彼はけっして自己の生命のために悲鳴を上げはしなかった。
— ―沙門悟浄の手記― 『悟浄歎異』 青空文庫
このままじっとしていれば、親子もろ共、焼殺されてしまうばかりだ。
— 江戸川乱歩 『吸血鬼』 青空文庫
じっとしていれば、棺桶と共に焼殺されてしまうのだ。
— 江戸川乱歩 『吸血鬼』 青空文庫
彼の為にさんざん責さいなまれ、最後には、焼殺されようとさえした畑柳倭文子は、危く難をのがれて、元の無事平穏な生活に帰った。
— 江戸川乱歩 『吸血鬼』 青空文庫
火事は倭文子を焼殺す為ではなくて、ただ悪魔の「火遁の術」であったとしか思えなかった。
— 江戸川乱歩 『吸血鬼』 青空文庫
この中には、野本君、その男の――越野が火事場で出逢った男の――妙子を無残に焼殺した男の――而かも、其の妙子が以前からずっと愛しつづけていた男の――写真が守り本尊の様にはりつけてあったのだよ。
— 江戸川乱歩 『恐ろしき錯誤』 青空文庫
『これ程自分を思って呉れた人を、俺はこの上もない残酷な手段で焼殺して了ったのだ』奴は取り返しのつかぬ失策に、毎日毎日嘆き悶えることだろう。
— 江戸川乱歩 『恐ろしき錯誤』 青空文庫