焼後
やけご
名詞
標準
文例 · 用例
しかのみならずどの室にも荷物が抛り込んであってまるで類焼後の立退場のようだ。
— 夏目漱石 『倫敦消息』 青空文庫
大方今頃は、途方にくれた鈍い面を、深刻らしく歪めて、焼後の灰でもほじくっているだろう。
— 宮本百合子 『対話』 青空文庫
初めはくずや葺きの藁屋であつたのが、類焼後、仮り屋らしい柿葺きであつた事が、如何にも第一の藁屋ほど、手のこんで作られて居なかつたことを示してゐるのではないか。
— 折口信夫 『橘曙覧評伝』 青空文庫
その両側に海にそいて起伏せる丘山は、草木絶無、焼後の地を見るがごとく、赤土にして黒色を帯び、実に殺風景を極む。
— 井上円了 『南半球五万哩』 青空文庫
それは例年には品物を贈るに、今年は「から手紙」を遣ると云ふので、理由としては「御存知の丸燒後萬事不調」だと云ふことが言つてある。
— 森鴎外 『壽阿彌の手紙』 青空文庫
「類燒後御菓子製所大破に相成」云々と云つてある。
— 森鴎外 『壽阿彌の手紙』 青空文庫