一頭立て
いっとうだて
表現
標準
one-horse (carriage)
文例 · 用例
すると待っていたブルーム馬車に、黒の外套に身を包んだ大柄の御者もいたので、私が乗り込むとすぐさま一頭立ての馬に鞭が振るわれ、箱馬車は走り出してヴィクトリア駅へと到着。
— THE FINAL PROBLEM 『最後の事件』 青空文庫
先代片岡仁左衛門の如きは、遥か後まで一頭立ての馬車を駆つて歌舞伎座の楽屋口にのり著けてゐた。
— 折口信夫 『市村羽左衛門論』 青空文庫
尤、後年木挽町近くの街路に、戞々と蹄を響して乗り越して行つた、一頭立ての幌馬車、幌をはねて乗つてゐた彼を見た。
— 折口信夫 『戞々たり 車上の優人』 青空文庫
先に述べた馬車の話だが、一度は、確かに新しい「歌舞伎座」の新築後だつたが、一頭立ての馬車に乗つて、目の前を通り過ぎた、のどかな彼の姿を見、彼の馬を見、幌をはねた車体を見、彼の車の別当を見た。
— 折口信夫 『戞々たり 車上の優人』 青空文庫
一頭立ての馬車は、彼にとつて、一つの古典的な幻術の函だつたのである。
— 折口信夫 『戞々たり 車上の優人』 青空文庫
乗合馬車、俗に円太郎は一層難物、浅草千里軒の営業、雷門前に屯ろして、いまのトラックへ幌をかけたような体裁、一頭立てや二頭立てで痩せ馬をビシビシ、浅草新橋間をやみ雲に走らす。
— 山本笑月 『明治世相百話』 青空文庫
その頃の話、天狗煙草で通った銀座の岩谷松平君、例の宣伝半分、なんでも赤づくし、店舗も赤ペンキで塗りまくり、洋服も赤|羅紗のフロック、帽子だけは黒のシルクハットで、一頭立ての赤塗り馬車、いつも葉巻をくわえ込み、意気揚々と自身手綱を取ってどこへでも乗り回す。
— 山本笑月 『明治世相百話』 青空文庫
作例 · 標準
おとぎ話に出てくるような豪華な四頭立ての馬車ではなく、田舎道を行く一頭立ての馬車に揺られて村へ向かった。
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古い絵葉書には、一頭立ての馬に農具を引かせて畑を耕す、かつての農村の風景が写っていた。
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観光用の街並みを、一頭立ての馬車がパカパカと蹄の音を響かせながらゆっくりと進んでいく。
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