上げ足
あげあし
名詞
標準
文例 · 用例
貧家に育てられたらしい娘は、わたくしよりも悪い天気や時候には馴れていて、手早く裾をまくり上げ足駄を片手に足袋はだしになった。
— 永井荷風 『雪の日』 青空文庫
貧家に育てられたらしい娘は、わたくしよりも悪い天気や時候には馴れてゐて、手早く裾をまくり上げ足駄を片手に足袋はだしになつた。
— 永井荷風 『雪の日』 青空文庫
」 ふたりは手を上げ足を上げて、八方の鏡を見まわした。
— 江戸川乱歩 『影男』 青空文庫
その一端を、いま随筆として発表しても、言葉が足らず、人に誤解されて、あげ足とられ、喧嘩をふっかけられては、つまらない。
— 太宰治 『作家の像』 青空文庫
それを読んでいると久しぶりで成瀬と一しょにあげ足のとりっくらでもしたくなった。
— 芥川龍之介 『田端日記』 青空文庫
唯、明治・大正の新短歌以前は、その発生の因縁からして、かけあい・頓才問答・あげ足とり・感情誇張・劇的表出を採る癖が離れきらないで居た。
— 折口信夫 『歌の円寂する時』 青空文庫
贈答・問答の類も、歌垣の唱和から筋を引くもので、かけあひ特有のあげ足とり・はぐらかし・人たらし・情らしさなどが皆過分に含まれてゐる。
— 万葉集以後の歌風の見わたし 『短歌本質成立の時代』 青空文庫
」とすぐにフョードル・パーヴロヴィッチがあげ足を取った。
— 上 『カラマゾフの兄弟』 青空文庫