哀憐
あいれん
名詞動詞-サ変動詞-他動詞
標準
pity
文例 · 用例
さうして以心伝心に同じ哀憐の情が三人の上に益々深められてゆくのを感ずる。
— 萩原朔太郎 『月に吠える』 青空文庫
前論者の、ビジテリアンは人間の感情を以て強て動物を律しようとするというのに対して、私は実に反対者たちは動物が人間と少しばかり形が違っているのに眼を欺かれてその本心から起って来る哀憐の感情をなくしているとご忠告申し上げたいのであります。
— 宮沢賢治 『ビジテリアン大祭』 青空文庫
」 女は全く貞淑な、むしろ純潔な、処女が示す哀憐の様子を作つて、「此|瘢は貴方の一生の瘢よ。
— 平出修 『瘢痕』 青空文庫
されどもし判官に、哀憐の情があるならば、殺さるべき運命の下に置かれた被告等が今や死に面したる痛苦に対しては、無限の同情を寄せらるべき筈である。
— 平出修 『逆徒』 青空文庫
例えば可憐な小動物が苛められているのを見て、哀憐の情を催し、感傷的な態度で見ている人は、その態度に於て主観的だと言われる。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
かの女の堰きとめかねるような哀憐の情がつい仕草に出て、規矩男の胸元についているイラクサの穂をむしり取ってやった。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
その子に仕合せと一言でも感謝されるまでには、幾多の親の責任感と切実な哀憐が子に送られた結果なのである。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
対手は手拭も被らない職人体のが、ギックリ、髪の揺れるほど、頭を下げて、「御免なすって、」と盗むように哀憐を乞う目づかいをする。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
作例 · 標準
これは哀憐の例句です。