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讃仏

さんぶつ
名詞
1
標準
文例 · 用例
もともと狂言|綺語即ち詩歌を讃仏乗の縁として認めるとした白楽天のような思想は保胤の是としたところであったには疑無い。
幸田露伴 連環記 青空文庫
説経節は元来「讃仏乗」の理想から、天竺・震旦・日本の伝説に、方便の脚色を加へて、経典の衍義を試みたところから出たものであらうが、仏教声楽で練り上げた節まはしで、聴問の衆の心を惹く方に傾いて行つて、段々、布教の方便を離れて、生活の方便に移り、更に芸術化に向うたものと思はれる。
折口信夫 信太妻の話 青空文庫
現世の苦悩を離れて行く輝かしさを書いたのは、世話物が讃仏乗の理想に叶ひ難いといふ案じからであらう。
唱導的方面を中心として 国文学の発生(第四稿) 青空文庫
もとよりそれも勧善懲悪であるがゆえに「法門の意」にかなうとせられるのではあるが、「諸法実相の理を按ずるに、かの狂言綺語の戯、かへりて讃仏乗の縁なり」とする思想は、単に『十訓抄』の著者(「蓮の台を西土の雲に望む翁」)のみならず、一般に戦記文芸の記者を動かしていた思想であろう。
和辻哲郎 日本精神史研究 青空文庫