慈悲心鳥
じひしんちょう異読 ジヒシンチョウ
名詞
標準
rufous hawk-cuckoo (Hierococcyx hyperythrus)
文例 · 用例
――世の中のうろたへものは、佛法僧、慈悲心鳥とも言ふであらう。
— 泉鏡太郎 『飯坂ゆき』 青空文庫
見馴れない卵であるからその親鳥をきくと、それは慈悲心鳥であることが判った。
— 岡本綺堂 『慈悲心鳥』 青空文庫
日光山の慈悲心鳥――それを今さら詳しく説明する必要もあるまい。
— 岡本綺堂 『慈悲心鳥』 青空文庫
磯貝は途方もない物好きと、富豪の強い贅沢心とからで、その慈悲心鳥を一度飼ってみたいと思い立って、中禅寺にいる者に頼んでいろいろに猟らせたが、霊鳥といわれているこの鳥は声をきかせるばかりで形を見せたことはないので、彼は金にあかしてその巣を探させた。
— 岡本綺堂 『慈悲心鳥』 青空文庫
ほかの鳥ならばなんでも引受けるが、慈悲心鳥の飼い方ばかりは彼にも判らなかった。
— 岡本綺堂 『慈悲心鳥』 青空文庫
しかし慈悲心鳥の斃れたことを彼は東京へ報らせてやらなかった。
— 岡本綺堂 『慈悲心鳥』 青空文庫
六兵衛が帰ったあとで、磯貝はこれを宿の者に自慢らしく見せると、おなじ鶯の巣に育ちながらもそれは慈悲心鳥でないことが証明されたので、彼はまた怒った。
— 岡本綺堂 『慈悲心鳥』 青空文庫
だが、山上の濃霧のなか、遙か下方から響いてくるその鳴き声は、仏法僧の別名たる慈悲心鳥の名にはふさわしくなく、慈悲を絶した天上的な明朗さを持っている。
— 豊島与志雄 『高千穂に思う』 青空文庫
作例 · 標準
彼は、その冷酷な性格から、一切の慈悲を示さなかった。
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