一倍
いちばい
名詞
標準
multiplying by one
文例 · 用例
人一倍の修業をしなけれあ、どんな天才だって落ちてしまいます。
— 太宰治 『炎天汗談』 青空文庫
それに私はこれまで滅茶な男のやうに言はれてゐるし、人と同じ樣に立小便しても、ああ、やつぱりあいつは無禮だ、とたちまち特別に指彈を受けるであらうから、旅に出ても、人一倍、自分の擧動に注意しなければ、いけない。
— 太宰治 『九月十月十一月』 青空文庫
自分が人一倍、非力の懦弱者であるせいかも知れない。
— 太宰治 『佳日』 青空文庫
大したことでもないけれど、家庭的な悲劇といふものを何時も目の前にしてゐなければならない私は、そしてその悲劇なるものが常に我々のセンチメントのために悲劇であると観た私は、自分が人一倍感傷家であるといふことが歯痒ゆかつた。
— 中原中也 『その頃の生活』 青空文庫
それだけにその印象はかえって一倍強烈であったのかもしれない。
— 寺田寅彦 『追憶の冬夜』 青空文庫
この辺の人が、セント・ジョルジ・ギルドの人たちのように、糸車を挽いて、木綿を手織って衣ているかどうかを知らないが、風呂の水も、雑用の水も、熔岩の下から湧く渓河から汲み上げて、富士の高根の雪解の水と雨水との恩恵の下に、等分に生きていることを思うと、富士の裾野の水々しさに、一倍の意義があると思われる。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
肺炎になってしまってからの愛児の看護に骨を折るよりも、風邪を引かせぬ予防法、引いたときに昂じさせぬ工夫に一倍の頭を使う方が合理的である。
— 寺田寅彦 『新春偶語』 青空文庫
其方も早くに二親とも世をさりしとか、我れも母なりし人の顏はしらで、育ちしは父上の手一つなれば、戀しさなつかしさは又一倍におぼゆるぞかし、平常はともあれ由縁ある日はこと更におもひ出されて、まぎらさんとても氣のまぎれぬは今日なり。
— 一葉 『暗夜』 青空文庫
作例 · 標準
例句1
例句2
例句3
例句4
標準
(even) more
作例 · 標準
例句1
例句2
例句3
例句4
標準
double
作例 · 標準
例句1
例句2
例句3
例句4