漕手
そうしゅ
名詞
標準
文例 · 用例
漕手よはや君の家の窓に燈火はつけられ妹はひとり庭にたたずむ漕手よ、祈祷せよ。
— ――敍情小曲―― 『祈祷』 青空文庫
月は益々冴えて秋の夜かと思はれるばかり、女は漕手を止めて僕の傍に坐つた。
— 國木田獨歩 『少年の悲哀』 青空文庫
」 * * * 女は僕等の舟を送つて三四町も來たが、徳二郎に叱られて漕手を止めた、其中に二艘の小舟はだん/\遠ざかつた。
— 國木田獨歩 『少年の悲哀』 青空文庫
』と突然大檣の影から現はれて來たのは、色の黒々とした、筋骨の逞ましい年少少尉、此人は海軍兵學校の生活中、大食黨の巨魁で、肺量五千二百、握力七十八、竿飛は一|丈三|尺まで飛んで、徒競走六百ヤードを八十六|秒に走つたといふ男、三|年の在學中、常に分隊の第一|番漕手として、漕力天下無比と云はれた腕前。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
岸には腕たしかなる漕手幾人か待ち受け居て、一行を舟に上らしめたり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
われは憩はんこゝろなければ、ジエンナロと共に此島を一周し、南に突き出でたる大石門をも見ばやとて、漕手二人を呼び、岸なる舟に乘り遷りぬ。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
漕手の一人なる白髮の翁のいふやう。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
爾時年|少き漕手いと慌だしく、龍卷(ウナ、トロムバ)と叫べり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫