吾妹子
わぎもこ
名詞
標準
my love
文例 · 用例
おゝ、恋しや、妻よ――と私は沁々として、思はず胸のうちで、鹿の鳴く声きけば吾妹子の夢忍ばるゝ――云々といふ唄のメロデイを切々と伝ふてゐた。
— 牧野信一 『バラルダ物語』 青空文庫
故に吾妹子先生の諢名を負へりとぞ。
— 正岡子規 『墨汁一滴』 青空文庫
けだし元義は熱情の人なりしを以て婦女に対する愛の自ら詞藻の上にあらはれしも多かるべく、彼が事実以外の事を歌に詠まざりきといふに思ひ合せても吾妹子の歌は必ず空想のみにも非るべし。
— 正岡子規 『墨汁一滴』 青空文庫
さればその歌に吾妹子の語多きに対してますらをの語多きが如きまた以て彼が堂々たる大丈夫を以て自ら任じたるを知るに足る。
— 正岡子規 『墨汁一滴』 青空文庫
吾妹子が額におふる雙六のことひの牛の鞍の上の瘡 此歌は理窟の合はぬ無茶苦茶な事をわざと詠めるなり。
— 正岡子規 『萬葉集卷十六』 青空文庫
吾妹子が母に語らく、倭文手纏賤しき我が故、ますらをの争ふ見れば、生けりとも逢ふべくあれや、ししくしろ黄泉に待たむと、隠沼のしたばへおきて、打ち嘆き妹が去ぬれば――のあたり一篇の戯曲をよむ様で、息をもつかせぬ面白さである。
— 杉田久女 『万葉の手古奈とうなひ処女』 青空文庫
大伴旅人(巻五、八一一)……朝鳥の哭のみ泣きつゝ恋ふれどもしるしをなみと、ことゝはぬものにはあれど、吾妹子が入りにし山をよすがとぞ思ふ――高橋虫麿(巻三、四八一)四 この口や物言はぬ口殆後人が平談の間に使ふやうな、ほんの僅かの誇張を加へた、感情のない自然物と言ふ位の意味である。
— 折口信夫 『日本文学における一つの象徴』 青空文庫
吾妹子が、誓ひに用ゐる川口の小さな荻の類だから、あしと一言、告げがあればよいと言ふのである。
— 折口信夫 『花の話』 青空文庫
作例 · 標準
「我が命、吾妹子よ、どうか健やかにお過ごしください。」
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万葉集には、吾妹子を慕う情熱的な歌が収められている。
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遠い故郷にいる吾妹子からの便りを、彼は指折り数えて待っていた。
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