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貫き流れる

つらぬきながれる
動詞
1
標準
文例 · 用例
……長々と延びた横穴の彼方、闇に鎖ざされた遥かの奥からあたかも大河の流れるような轟々という水の音が、もちろん幽かではあるけれど仄かにここまで聞こえて来るのは、東鑑に記されてある――仁田四郎が究め損ったという、富士の底根を貫き流れるその大河の音かも知れない。
国枝史郎 神州纐纈城 青空文庫
富士の岩根を貫き流れる、名のない大河は名のないように、どこへ向かって流れるものか、今日も尚解らないのであった。
国枝史郎 神州纐纈城 青空文庫
耳はまた、しーんとして夜の静寂を貫き流れる声なき声に聴き入ろうとしていた。
原民喜 忘れがたみ 青空文庫
下を瞰下すと、遙に小さく、城外の村落を貫き流れる小川や、散らばった粘土の家の平屋根、蟻のように動く人間や驢馬の列が見える小川の辺りでは、女が洗いものでもしているのか、芽立った柳の下で、燦く水の光が、スーラーブの瞳に迄届いた。
宮本百合子 古き小画 青空文庫
この金沢の市街を貫き流れるS河の川べりに、塀をめぐらした庭園の広い二階建の家が自分の家として存在していた。
地に潜むもの 地上 青空文庫
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